医師事務作業補助者の仕事ってどんなことをするの?1日の流れと実際の業務内容

「医師事務作業補助者って、どんな仕事をしているんだろう?」
「未経験でもできるって聞くけど、実際のところ大変じゃないの?」

そんな疑問を持つ方に向けて、この記事では現役の医師事務作業補助者である私が仕事内容や実際に働いて感じたことをお伝えします。

病院や担当医師によって業務内容は異なってきますが、事務作業の負担を減らすことで医師が診療に集中できるようにサポートしています。

一見地味に見える仕事ですが、現場における“縁の下の力持ち”のような存在です。

この記事では医師事務作業補助者が実際にどんな仕事をしているのか、どんな1日を過ごしているのかをお伝えします。

医師事務作業補助者の仕事内容

医師事務作業補助者の役割とは?

医師事務作業補助者とは、医師の事務的な作業をサポートする専門職です。
診断書や紹介状、意見書などの文書作成を代行したり、電子カルテへの入力を補佐したり、医師の事務的な負担を減らす役割を担っています。

病院やクリニックでは、医師が診療以外の事務作業に追われることが多く、時間の確保が難しいのが現実です。
私が働いていて感じるのは、医師事務作業補助者がいることで、医師が患者さんと向き合う時間が増えるということ。
「先生のサポートをしている」という実感が持てるのは、この仕事の大きなやりがいのひとつです。

また、医師だけでなく、看護師や検査技師、医療事務など多職種と連携して動く機会が多いのも特徴です。

最初は医療用語や診療報酬の知識など、覚えることが多くて戸惑うこともありました。
でも、仕事を通して少しずつ理解が深まると、医師が求めている情報や意図を先読みできるようになり、サポートの質も上がっていくのを感じます。

この仕事は、決して「単なる事務」ではありません。
医師の右腕として、医療現場を支える大切な存在――それが、医師事務作業補助者だと私は思っています

医師事務作業補助者になったきっかけ

もともとは医療事務として病院の受付やレセプト業務を中心に働いてきました。
患者さん対応や診療報酬請求など、医療事務としての仕事はやりがいがあり、医療現場の流れも一通り理解していました。

私の勤務する病院は1人のドクターに1人の医師事務がつくという担当制でした。
担当医師事務がいないドクターから、医師事務の要望が事務部にあり、私に白羽の矢が立ち異動となりました。

実際に働き始めてみると、想像していた以上に覚えることが多くて驚きました。
医療現場の流れは理解していたつもりでしたが、あくまで医事課目線でのこと。
診察室から見た医療現場は受付とはちがうものでした。
医師ごとに仕事の進め方が異なるので、最初はついていくのに精一杯。
でも、先輩や医師に教えてもらいながら、少しずつ仕事を覚えていきました。

特に印象に残っているのは、外来診療がとても忙しかった日、先生に「いてもらえて助かりました。ありがとう」と言われたとき。その一言で「この仕事を選んでよかった」と心から思いました。

今では、医師の意図をくみ取りながら文書を仕上げたり、外来患者さんの必要な情報を先回りして準備して診察がスムーズに行えるよう立ち回ることができ、チームの一員として働けている実感があります。

実際の仕事内容と1日の流れ

医師事務作業補助者の1日は、医師のスケジュールに合わせて動くことから始まります。
勤務先や診療科によって多少の違いはありますが、私の職場での1日の流れを紹介します。

午前:外来診療のサポート業務

出勤したらまず、当日の外来スケジュールを確認します。
予約や受付済みの患者さんのカルテをチェックして、当日の検査予定などを確認し、
外来で医師がスムーズに診療を始められるように整えます。

外来が始まると、医師のそばで診療内容を電子カルテに入力したり、検査結果や過去の記録を参照したりと、診察の流れを止めないようサポートするのが医師事務の役目です。
医師が口頭で話す内容をテンポよく入力するのは、最初はとても大変でしたが、慣れてくると自然にできるようになります。

診療の合間には、診断書や紹介状、意見書などの文書作成を進めます。
医師の指示に沿って作成し、完成したものを確認してもらってから印刷・提出する流れです。
書類は患者さんに直接渡るものも多いため、誤字や情報ミスがないよう慎重にチェックしています。

午後:カルテ入力・文書作成など

午後は、午前中に記録しきれなかったカルテ入力や、診断書、意見書などの文書作成を行います。

また、医師から依頼されたデータの抽出や統計のまとめを行うこともあり、医師の業務を“見えない部分で支えるのが私たちの役割です。

一日の終わりには、文書の進捗を整理して翌日の準備をします。
医師やチームメンバーがスムーズに仕事を進められるよう、次にやるべきことをリストアップしておくと安心です。

仕事の内容は多岐にわたりますが、どれも「医師が診療に専念できるように支える」ための大切な業務です。

まとめ|医師事務作業補助者は“縁の下の力持ち”

医師事務作業補助者の仕事は、決して目立つものではありません。
でも、医師が安心して診療に集中できるよう支える存在です。

診断書を作成したり、カルテを整理したり、会議の準備をしたり──。
一つひとつの仕事は地味に見えるかもしれませんが、どれも医療現場を円滑に回すために欠かせない業務です。

実際にこの仕事をして感じるのは、医師やチームの「ありがとう」が何よりの原動力になるということ。
直接患者さんを診るわけではなくても、間接的に多くの人の支えになっていると実感できます。

もちろん、覚えることも多く、プレッシャーを感じる場面もあります。
その分できることが増えていく喜びも大きく、自分の成長を日々感じられる仕事です。

これから医師事務作業補助者を目指す方には、ぜひ「人の役に立ちたい」「医療現場を支えたい」という気持ちを大切にしてほしいと思います。

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